昨年度、日頃よりご支援ご協力を頂いている地域の皆様、長い青年会議所の歴史を支えて下さっている先輩諸氏、また関係諸団体の皆様のおかげで(一社)三木青年会議所は創立60周年を迎えるとともに、ブロック大会三木大会を無事終えることができました。多くの方々から頂いたご支援ご協力に深く感謝を申し上げます。
<はじめに>
憲政史上初となる天皇陛下のご譲位に伴う御代替りが滞りなく終了し、令和の新しい時代が始まりました。安倍首相からは「春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように一人ひとりが明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる、そうした日本でありたいとの願いを込め、決定した。」とのコメントなども発表されました。ちょうど大きな事業で歴史の重みを受け止め、三木青年会議所会員としての誇りと覚悟をより確かなものとし、未来を見据えたビジョンを共有した我々にとって相応しい元号であると私は感じました。
5年後を見据え、まちづくりビジョン“思い描く未来を実現できる、個性あるまち三木の創造”、ひとづくりビジョン“地域の新たな価値を創造できるイノベーターの育成”から成る三木JC中期ビジョンを基に「明るい豊かな社会」の実現に向けて活動し、まちを牽引できる人材になるとともに明日への希望が生まれ多くの夢が実現できる個性あるまち三木を創造して参りましょう。
三木市においては国家推計より20年進んだ形で人口問題が表面化し、2025年には人口が70,000人を割り込むかと問題視されています。人口問題は深刻な課題ですが、国が打ち出す地方創生政策が中々成果を出すことが出来ないのを見てもわかる通り、根本的な社会構造が変化していかなければ解決することは難しいのが現状です。今、求められているのは人口減少社会にも対応していくことの出来るまちづくりなのではないでしょうか。
我々は青年経済人であるからこそ、若者目線でまちの魅力にフォーカスし、持続可能なまちづくりにつながる試みにチャレンジしていくべきであると私は考えます。「何が自分たちの地域の課題なのか」を明確にし、「限られた資源(ヒト、モノ、カネ)」の中で何が出来るのか徹底して調査研究を行い、「自分達の地域だからこそできる持続可能で波及効果の高い運動」を展開していく必要があります。
そうしてまちを誇りに思う多くの市民が溢れる、また思い描く未来を実現出来る個性あるまち三木を創造していきましょう。
バブルの崩壊から約30年が経過した今も日本経済はデフレ経済の波を抜けきれない状況が続いています。世界的に見てもこれほど経済停滞が続いてきた国はありません。長期的なデフレの大きな要因としては財政均衡理論に偏った政府の財政政策、それに伴う日本銀行の間違った金融政策等が挙げられます。青年会議所は数ある団体の中でも政策提言に重きを置いた団体です。政治・経済に関する健全なメディアリテラシーをはじめとして、時代に即した考えと行動力を持ち合わせたリーダーとしての資質を向上させていきましょう。我々が学ぶべき資質は多種多様で会員一人ひとりによって違う場合も多いかと思われます。そんな中でも社会背景、本質的な課題を捉えるとともに目的をフォーカスし、中身の濃い学びの機会を提供していきましょう。
自分にはそれほど興味のない分野にも新たに触れることが出来る。多種多様なメンバーの価値観を組織の規模や役職の垣根を越え理解し、共に切磋琢磨する中で刺激を受け、新たな気付きを得、自分の成長につなげることができる。私はそれが青年会議所の大きな魅力の一つではないかと考えます。そういった自分を成長させる事の出来る機会が無数にある青年会議所活動において、それを活かしていけるかは我々一人ひとりの行動力次第です。それぞれの役割を全うし、多くの機会を積極的に真剣に取り組み、まちを牽引できる人材となりましょう、またまちを牽引できる団体を皆で築いていきましょう。
近年、会員減少にも歯止めがかかりつつありますが、これから卒業予定者が5名以上という年が続きます。積み重ねてきた拡大の経験や情報をブラッシュアップしながら、拡大事業という形にこだわることなく、それぞれのメンバーが日々の活動の中で自然と拡大を意識し、実践していける環境を構築していきましょう。
三木青年会議所には仮入会制度はありませんが我々の活動、運動を知ってもらえる機会は無数にあります。各委員会の事業構築~実地にあたり多くの候補者と関わり合う可能性があるでしょう。委員会、例会、その他の事業といった魅力的な日々の活動を積極的に候補者に体験してもらえる機会を増やしましょう。そうすれば自然と同志も増え、活動の質も更に高くなるという好循環が生まれるはずです。
我々の活動に対して自分達自身が本当に魅力的だと感じれば、我々に賛同する同志は必ず増えます。まずは新入会員でも十分に魅力を感じることのできる活動を実践して参りましょう。そのためにもオンオフ、メリハリの効いた日々のJC活動、青年経済人として品格のある我々の一挙手一投足が拡大につながるということを常に心において日々行動していきましょう。
各地会員会議所が集まり構成される日本青年会議所、近畿地区協議会、兵庫ブロック協議会といった組織への出向活動や各種大会への参加、そのスケールメリットを活かした各種運動や同志との出会いも青年会議所メンバーとして味わうことの出来る大きな醍醐味の一つです。私も日本青年会議所に出向させて頂いたことがありますが、我々の知らないところで魅力的な運動が数多く展開されています。我々のような少数LOMこそ各種運動にアンテナを張り、多くのメンバーがJCのスケールメリットを体感し自身の成長につなげることの出来る機会を増やしていくべきです。
また私は出向を機会に三木青年会議所の一体感やメンバー一人ひとりの意識の高さといった多くの魅力を感じ、誇りに思う事が多くありました。LOMのメンバー一体となって出向メンバーの支援を行い、多くの成長の機会を掴みにいきましょう。そして出向者がLOMを誇りに感じることの出来るような体制を構築していきましょう。
我々の取り組む活動、運動の目的達成からその効果を高めるにあたり大きな役割を果たすのが広報です。一つの事業をとっても発信対象、目的などによって効果的な発信方法は変わってきます。発信する目的は何なのか、内容は何なのか、ではそれを最大限に高めることができる手法は何なのか、調査研究に基づいた広報活動が必要です。広報の力が加われば単に我々の活動、運動を発信するという枠を越えて、活動や運動の目的達成、効果が最大限に高まる。それくらいのこだわりを持った広報活動を実践し我々の運動を地域に広め、組織の存在意義を高めていきましょう。
我々は昨年、先輩諸氏が築かれた歴史と伝統を振り返るとともに、多くの協力のもと大きな事業を無事終える事が出来ました。その中で本当にあたたかい特別会員の存在、また先輩諸氏がまちに対して貢献され続けてこられたことからの我々へのご支援ご協力、そして期待を肌で感じる事が出来ました。
大きな経験を経た我々に落ち着いている暇はありません。昨年得ることのできた誇りと覚悟を胸に、今こそ青年経済人として調査研究に基づいた青年経済人としての発想を持って大胆なチャレンジを実行していきましょう。